2011年2月18日金曜日

御霊櫃峠出陣中日記帳その10の1

五月二十六日申渡覚
諸月番
1、殿様三代方面為巡見、明二十七日御発駕被遊被仰出候、右ニ付き御供方別紙之通
  御連被遊筈二候此旨被得其意仲ヶ間并組支配へも被申聞当所人別只今可被書出候事
陣中掟
1、陣中惣而油断を戒め勝而二伐り負而志??すへからす
1、約束之刻限遅滞致間敷候事
  附出勢触式は不意之節之相固予メ約定可有之合印、合言葉等時二臨ミ
  約定之心得肝要二候事
1、公用之外猥(みだり)二他陣往来致間敷候事
  但無拠用事有之節ハ届之上往来可致候事
1、矢火式ハ俄騒動之節ハ近間之者早速近付、其余ハ手元へ集可受差図器械
  諸落物之始末ハ兼而更番ニ更別を可定置事但弾薬之始末別而心を可付候事
1、他境ニ入或る勝ぶかましき義致間敷尤下知無シテ金銭を取間敷事
  附賄之善悪申立間敷事
1、敵陣近キ所ニ而夜火を燈スへカラス、長立面々又ハ諸番所用意之火ハ
  各別病人手負等ハ届之上可為用捨事但留火致候者火光外へ不見様
  用心可有之尤夜行ハ伏火燈を可用事

次回へつづく



大丈夫か猛きこころを君か為死出のやま路のさきかけにして
                        小山田 孝清

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